【グリーフケア】悲しむこと、お別れすることに、時間をとって欲しい

「変わりたいのに、変われない」
「生きてるだけで精一杯」
頑張ることが当たり前の毎日から力を抜き、あなたの
“心地よさ”を取り戻していくお手伝いをしています。

カウンセリングルーム -comfort heart(@熊本)
心理カウンセラーの峠素子です



大切な人を亡くしたとき、葬儀やさまざまな手続きに追われ、悲しむ間もなく時間が過ぎていくことがあります。

そして、一通りのことが終わると、周囲の人たちはそれぞれの日常に戻っていきます。

仕事や家事、子育てなど、日々の生活にはやらなければならないことがたくさんあり、悲しんでばかりはいられないのが現状でしょう。

忙しく過ごすことで気持ちがまぎれることもありますし、日常生活を送ること自体が心の支えになることもあります。

けれど、日常生活に戻ったからといって、悲しみがなくなるわけではありません。

むしろ、葬儀や手続きなどの慌ただしい時間が過ぎてから、少しずつ喪失を実感する人もいます。

大切な人とのお別れは、葬儀を終えたからといって、すべてが終わるわけではないのです。

大切な人やものを失ったときに生じる、さまざまな心や体の反応を「グリーフ(悲嘆)」といいます。

グリーフは、悲しみや寂しさだけでなく、怒りや後悔、罪悪感など、さまざまな形で表れます。

涙が止まらない人もいれば、普段どおりの生活は送れる人もいて、その表れ方や続く時間も人それぞれです。

私たちは、つらいことがあると、できるだけ早く気持ちを切り替え、前を向こうとしがちです。

周囲からも「いつまでも悲しんでいたら、亡くなった人も心配するよ」と励まされることがあるかもしれません。

けれど、悲しみは、努力して早く終わらせなければならないものなのでしょうか。

私は、悲しみを急いで整理したり、無理に区切りをつけたりする必要はないと思っています。

悲しむことも、大切な人とのお別れに必要な時間として、大事に大事に過ごしてほしいと思っています。

大切な人とのお別れに、決まった方法も時間もありません。

長く悲しむことが愛情の深さを表すわけでもありませんし、早く日常を取り戻したからといって、その人を大切に思っていなかったわけでもありません。

そして、亡くなった人を忘れることが、回復なのでもありません。

その人との思い出を大切にしながら、今の生活も楽しむ、そして、悲しいときには悲しむ、誰かと話したいときには話す。

もちろん、今は悲しみに触れたくないという時もあると思います。

そういうときには、無理に向き合わなくてもいいのです。

大切な人を失うという経験は、人生の中でも大きな出来事です。

だからこそ、早く元気になろうと焦るのではなく、悲しむこと、お別れすることに、自分のペースで時間をとってほしいと思っています。

comfort heartでは、大切な人を亡くされた方へのグリーフケアも行っています。

身近な人には話しづらいことや、何度も繰り返し思い出してしまうこと、言葉にならない複雑な気持ちなど、安心してお話しいただける場所をご用意しています。

悲しみを無理に整理したり、前向きになることを目指したりする必要はありません。

亡くなった方との思い出を振り返りながら、ご自身の気持ちを大切にする時間として、カウンセリングルームをご利用いただけたらと思います。