「変わりたいのに、変われない」
「生きてるだけで精一杯」
頑張ることが当たり前の毎日から力を抜き、あなたの“心地よさ”を取り戻していくお手伝いをしています。
カウンセリングルーム -comfort heart(@熊本)
心理カウンセラーの峠素子です

【全国対応】【対面:女性限定・熊本市】平日10時~17時(土日祝・その他の時間:ご相談ください)
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心理カウンセラーの峠素子です

以前、「どうにもならないからこそ、カウンセリング」という記事を書きました。
今回は、実際にカウンセリングを受けられた方の事例をもとに、「自分一人では気づけなかったこと」に気づき、親子関係が変わり始めたお話をご紹介します。
※プライバシー保護のため、一部内容を変更しています。

Aさんは、お子さんとの関係に悩み、カウンセリングに来られました。
「本当は優しく接したい」 「子どもの気持ちを受け止めてあげられる母親でいたい」
そう思っているのに、余裕がなくなるとイライラしてしまう。
感情的になり、怒りをぶつけてしまっては、そのたびに「またやってしまった」と自分を責める日々でした。
「私は母親失格です」
初めて来られた時は、そんな言葉を何度も口にされ、涙を流されていました。
私は、そうやって涙される方を、母親失格だとは決して思いません。
むしろ、それほどまでにお子さんを愛している、とても優しくて尊い方だと思っています。
でも、こんなにお子さんを愛しているのに、なぜ、態度や行動がズレてしまうのか……!?
お話をじっくり伺っていくうちに、私は「これは、この方だけの問題ではないかもしれない」と感じ始めました。

カウンセリングでは、今起きているお子さんとの出来事だけでなく、Aさん自身がどのような環境で育ってきたのかも、一緒にひも解いていきました。
すると、Aさん自身もまた、幼い頃から「いい子」でいることを求められ、自分の気持ちを後回しにして生きてきたことが見えてきたのです。
Aさんのお父様はとても厳しく、機嫌が悪いと物を投げたり、躾(しつけ)と称して手を上げることもあったそうです。
そんな時、お母様は台所で洗い物をしていたそうです。
Aさんはお母様の背中に向かって、心の中で何度も(助けて……)と念を送ったといいます。
けれど、お母様が振り返ることはなく、お父様がいないところで「いい子にしなきゃね」と諭されるだけでした。
さらに、Aさんのお父様やお母様の「子ども時代」にまでお話を広げていくと、深く悲しい背景が見えてきました。
お父様もまた、幼少期に父親から厳しく育てられ、暴力は当たり前。
激しい我慢を重ねながら生きてきた人生がありました。
お母様は、幼い頃に母親を亡くし、仕事で忙しい父と祖父母との同居で、甘えた経験がなかったことが分かりました。
つまり、「母としての在り方」を背中で教えてもらう機会がないまま大人になっていたのです。
誰かが悪かったわけではありません。
Aさんのご両親も、その時代、その環境の中で一生懸命に生きていました。
そしてAさんもまた、ご自身の環境の中で精一杯子育てをし、自分なりに「良い母親になろう」と必死に頑張っていました。
みんな、その時その時を懸命に生きていたのです。

このように、親から子、そして孫へと、無意識のうちに生き方や心の傷が引き継がれていくことを「家族間連鎖」と呼びます。
私たちは子どもの頃、家族との関わりの中で「人との付き合い方」や「感情の表現方法」を学びます。
子どもは、それが正しいか間違っているかを判断して身につけるわけではありません。
その家庭で生き延びるために必要だったからこそ、呼吸をするように自然と身につけていくのです。
そして大人になったとき、その関わり方を無意識のまま、夫婦関係や職場、そして「自分の子育て」でも繰り返してしまうことがあります。
けっして、親が悪いという話ではありません。
ただ、みんな苦しかっただけなんです…
そして、その苦しさとの向き合い方や、そこから抜け出す方法を「知らなかった」だけなのです。
だからこそ、「どうして私はいつも同じことで苦しくなるんだろう」「どうして子どもにこんな接し方をしてしまうんだろう」と、自分ひとりを責め続ける必要はありません。
家族の中で長い年月をかけて受け継がれてきた「パターン」にまず気づくこと。
それが、連鎖を終わらせる第一歩になります。

カウンセリングでは、Aさんと共に、この家族の流れを一緒に整理しました。
そして、当時は言えなかった「助けて」という心の声を吐き出したり、傷ついた幼い頃の自分を優しくケアしていくような心理療法を重ねていきました。
これまでずっと一人で抱え込んできた感情を、安全なカウンセリングの場で一つひとつ紐解いていったのです。
ある日のカウンセリングで、Aさんがぽつりとおっしゃいました。
「今までずっと父や母を許せなかったけれど……みんな、それぞれ苦しかったんですね」
その気づきが訪れてから、不思議なことに、Aさんのお子さんへの関わり方にも自然な変化が生まれていきました。
「良い母親にならなきゃ」とガチガチに力を入れるのではなく、自分自身の育ちと傷つきを理解し、受け入れ始めたことで、親子関係の空気感がふっと柔らかくなっていったのです。
Aさんから、「一人では、気づけなかったです」と言葉をいただき、その日のカウンセリングを終えました。

家族間連鎖という言葉を聞くと、「親の育て方が悪かったんだ」と犯人探しのように捉えられてしまうことがあります。
でも、私はそうは考えていません。
苦しさには理由があったんだと納得し、開放していくプロセスこそが大切なことだと思います。
これまでの家族の歴史や、過去の事実を変えることはできません。
けれど、これから先の「未来の家族の歴史」は、今ここから変えていくことができます。
もし今、あなたが子育てや親子関係で深く悩んでいるなら、
「私が悪い母親だからだ」と自分を責めてしまう前に、一度、立ち止まってみてください。
もしかするとその苦しさは、あなた一人の問題ではなく、遠い過去から受け継がれてきた苦しさかもしれません。
そして、その連鎖に気づいたあなたは、「この連鎖を終わらせることができる人」かもしれません。
家族間連鎖は、自分が当事者になっているので、そこから抜けることは、一人では難しいです。
実際、私自身も「代々、家系的に受け継いできたものだな」と気づくことはできても、それを終わらせることは、難しいです。
そういう時は、他のカウンセラーさんの手を借り、重い荷物を降ろしていきます。
誰かに助けを求めることが苦手な方、一人でどうにかできると思っている方こそ、代々受け継いできた、不自由な生き方かもしれません。
そういう方は、まずは「お試しカウンセリング」からご活用ください。

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